医療現場の現状と諸問題を考える

日本の救急体制は3段階あります

夜中に激しい頭痛、発熱などで119番にかけたことがある方も多いと思います。そのとき、近くに病院があるにも関わらず、遠くの病院に救急車で運ばれた経験はありませんでしょうか? 日本の救急体制は3段階になっており、患者の重症度にあわせて必要な医療が受けられる仕組みになっています。

一時救急は、風邪や軽い怪我など、入院や手術を伴わない場合で、休日夜間急患センター(土日や祝祭日、また夜間に診察を行う)などが対応します。二次救急は、肺炎や脳炎など、入院や手術を要しますが、すぐには命に別状がない場合で、中規模の救急病院や、いくつかの病院が当番日を決めて救急医療を行います。

三次救急は、脳出血や重症外傷など、緊急に対応しないと命の危険がある場合で、救命救急センターや高度救命救急センターが対応します。その苛酷な労働環境のため、夜勤がない日勤だけの看護師も少なくありません。そのため近年は常勤という勤務形態で夜勤専従で働く看護師の募集を行っている医療機関が増えてきました。

心臓を取り巻いている冠動脈が完全に詰まってしまい、血液が心臓に行き渡らなくなった結果、心筋が壊死してしまう病気を心筋梗塞と言います。血液の流れを止める動脈硬化や痙攣が原因となります。いずれも高血圧や運動不足、喫煙などの生活習慣により血管の内皮がダメージを受けることから始まります。

狭心症は、冠動脈がコレステロールなどが詰まることによって狭くなり、真菌への血液の流れが悪くなる病気です。急な運動や寒さなど心臓に負担を与えることによって起こる「労作狭心症」と、就寝中などに冠動脈が痙攣して発作が起こる「安静狭心症」の2つのタイプがあります。

心疾患による発作は前触れもなく、いきなり激しく発生し、患者さん自身が失神してその場に倒れこんでしまうことも少なくありません。そんな緊急事態に際して、家族の方は気持ちを落ち着けつつ、直ぐに119番へ電話して、救急車を呼びましょう。

急性心筋梗塞や急性心不全などの発作が起きた場合、一命を取り留めるには一分一秒を争います。できるだけ早くCCU(冠動脈疾病集中治療室)のある病院へ搬送してもらい、専門的な検査や治療を受ける必要があるのです。

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